グラナダで変なおじさんに会う

猿の脳みそ事件、と予告しておりましたスペイングラナダ最終日のお話
※あまり期待しないで下さい

アルハンブラ宮殿で有名なグラナダで
女三人、二泊三日をしたわけですが
アルハンブラを見て、ど派手な教会を見て

白い壁の建物が並ぶユダヤ人街を歩き

お土産屋さんの並ぶ街をフラフラして
アラビアンな部屋着を買って
香水なんか買ったら
することがなくなっちゃった
どうしようか
ガイドブックに載っていた日本人向け観光紹介所に行って相談してみよう、と地図通りに向かうと繁華街にあるビルの二階らしい
ビル正面のポストに完全に手書きの紙切れで『日本語情報センター』
字は限りなく汚い
怪しい
『変なとこだったらどうしよう』
『…』
三人もいるし、携帯も持ってるし
案内所の入り口で考えようか…
エレベーターで二階で降りると
その瞬間ドアがバーン！と開き
おじさん登場『いらっしゃい！』
どっかで見てたとしか思えないタイミングでもう引き返せない歓迎ムード
恐る恐る部屋に入ると
本がドバーッと積まれた中に
無愛想なネコさんが何匹もウロウロしている
完全におじさんの家では…

基本的にまくしたてるおじさん
『で、何がしたいの？フラメンコ？パエリア？』
三人『もう一通りやったので他にアクティビティとかないでしょうか』
おじさん『美味しいもの食べたい？』
三人『はい！』
おじさん『猿の脳みそとか！どうよ！』
三人『いやです…』
おじさん『おいしいよ！オススメだよ！』
三人『いや、いいです…』
おじさん『なんだ、じゃあブタのキン○マはどうかな！』
三人『は？？』
おじさん『いいよー！最高だよー！ブタのキ○タマ！ほら遠慮しないで！』
三人『いいです、いいです本当に』
おじさん『なんだー…美味しいのになー…』
途端に勢いを失うおじさん
グラナダに他のオススメアクティビティは無いらしい
話も弾まず手持ち無沙汰でネコをなでなでしていると
『本当にいいの？猿の脳みそ、ブタのキンタマ』
『いいですいいです』
こだわるおじさん
三人『じゃあグラナダで1番上手なフラメンコが見たいです』
おじさん『わかった、予約しておく また夜ね！』
このおじさんと夜会って大丈夫かなあ？
不安を抱えながら

白い街をウロウロしたりして
日もくれて約束の時間、バスが現れおじさんも現れ
『じゃ、僕はこれで！』
すぐに去ったおじさん
気が付くとバスにアジア人三人だけになっている
何処かの国のツアーに割り込んだらしい、怖い！
ご機嫌な西洋人の集団に取り囲まれ
何語がわからない言語で『ハポネス！ハポネス！』（後でスペイン語と判明）
ツーショット記念写真を求められ、撮った後に笑われるを繰り返しながら
バスが停車
三人で縮こまりながらさっさと、フラメンコ会場に入ろうとしたら
ツアーのガイドさんが『ハポネス！！』
怒りながら追っかけてくる
それを見て『ハポネス～ハッハー！』また盛り上がる集団
ガイドさんがいうこと全部わからないまま連れ戻され
フラメンコの前に謎の言語の説明をひたすら聞きながら街歩き
私たちをなんのツアーに入れたんだろう、あのおじさん…
不安もピークになったところでフラメンコ会場へ
無事フラメンコ（この旅で二回目）を見、
その後
猿の脳みそおじさん、
又の名をブタのキ○タマおじさんと会うこともありませんでした
グラナダの印象がゲテモノ食い、になった苦い思い出…
でも今でも忘れ難い思い出です
食べておけば良かったかな、とすら思ってます

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